空港管制官に英語試験実施へ
英語のコミュニケーション能力不足による航空事故が世界的に目立つ中、国土交通省は4日までに、各空港の航空管制官らに「公用語」である英語の能力を問う試験を課す方針を固めた。対象は全国すべての民間空港の航空管制官ら約2400人に上る見込みで、不合格者は業務に就けない。早ければ8月に導入され、3年に1回の実施を目指す。
管制官らとパイロットの会話は、日本人同士でも英語で交わすのが原則。国際線を担当する国内の全航空会社のパイロット約6000人には既に試験が導入されており、来年3月5日からは管制官も合格者だけが管制業務を行うことになる。
国際民間航空機関(ICAO)は、1976~2000年までの間、英語の理解が欠けていたことが原因となった空中衝突などの航空機事故により、全世界で約1100人が犠牲になったと指摘。その上で、英語力強化を求め、試験導入を日本など加盟各国に勧告していた。
日本では英語力不足が直接死亡事故につながった事例はないが、世界的な代表例は、インドのニューデリー近郊で96年11月に起きたサウジアラビア航空のジャンボ機とカザフスタン航空の貨物機が空中衝突した事故。
349人が犠牲となったこの事故では、インドの事故調査委員会が、カザフ機のパイロットが英語力不足からインドの管制官の指示を誤解し、高度を下げたことが主原因と報告している。
国交省などによると、英語試験は電話回線を利用した会話方式と、CDを利用したリスニング方式の2種類。出向者らを除く航空管制官約1800人のほか、航空管制通信官と航空管制運航情報官計約800人のうちの約600人が受験対象。不合格者は再受験が義務付けられる。
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